2012年5月24日木曜日

「家庭の友」の特集記事からマリア・イネスの生涯を追う

「家庭の友」の特集記事からマリア・イネスの生涯を追う


マドレ・マリア・イネス・テレサ・アリアスが生まれたのは190477日。ところは、メキシコ・ナヤリト州・イクストラン・デル・リオ。8人兄弟の5番目。両親は敬虔なカトリック。父は判事。神の前に謙虚、常に深い位の理のうち神と語らっていた。彼女の子供の頃のこんな逸話が残っている。「空の彼方目を向けて祈っている父に、何を祈っているか尋ねたところ、「神様とお話していたのだよ。 私たちは実によく心が通じ合うからね。」と。」そんな家族で、彼女は20歳迄明るく健全な青春を楽しんでいた。






グアダラハラの従兄弟の家でテレジアの伝記と出会う。そして、彼女はテレジアの直向きなイエスへの愛と信頼、人々の為にどんな小さなことも捧げ尽くした生涯に共鳴する。テレジアを彼女は「私の大好きな聖人」と呼ぶ。

192410月、メキシコの聖体会で、神はマリア・イネスの為に、ご自分を啓示なさる。「・・・私が神の慈しみ深い計らいで、根本的に変わる時がやってきました・・・愛である神が逆らうことのできない方で、引きつけました。私のただ一つのあこがれは、神を愛することであり、すべてを神に捧げることでした・・・。」128日から12日、マリア様からの恵の中、祈りと犠牲によって、人々の救いの為に観想修道院で自分のすべてを捧げることが、神のお望みであることをはっきり悟る。

192965日、アメリカ・カリフォルニア州・ロサンゼレスの「アヴェ・マリア観想クララ修道院」に入り、そこで16年間、沈黙・祈り・犠牲・仕事を通じ、すべてを人々が神の救いにあずかるために、献身的に生きる。それは、御聖体との深い一致、グアダルペの聖母との絶え間ない交わりであった。 「マリアよ、さあ一緒に行きましょう」と言ってすべてを始めた。

「もし神の計らいによって、あなたが宣教の仕事に用いられるならば、私があなたの行くどんあ所にもともにいて、あなたの唇に、人々の心を動かす力と恵みで満たすことを約束しましょう。さらに、御子功徳によって、あなたと何からのかかわりのある人々、それが単に霊的なかかわりのみであったとしても、その人々に聖性の恵みと、最後まで神の愛にとどまる恵みを与えましょう。」は、初誓願の時、聖母から受けた約束。

そんな中、神は彼女の祈りのうちの宣教会創立の招きを繰り返される。

19458月、5人のシスターと「アヴェ・マリア」就労インを後にして6年、1951622日、教皇庁から正式な認可を頂く。

ただ、その道は険しく、信頼と忍耐をもって取り組まなければならなかったが、イエスと聖母の慰めによって、それをも耐えることが出来た。

1981722日に天の父に召されるまでの三十余年、御聖体の宣教クララ会の創立者・総長として、修道者・宣教者の模範を示される。常に喜びと単純な心で、日々神の望まれることを敏速に果てす姿、人を幸せにする微笑み、また「小さな平和の天使でありなさい」とおっしゃった通り、どんなに忙しい時にも、どのような人にも、必要と思う時には、愛の実践を忘れなかった。彼女は人間味あふれる、思いやりのある方であった。彼女の祈りがある。

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「あなたにとって、父なる神のお望みは、慈しみ深い神を人々に伝えること、人々皆が神の子の幸せを生きることでした。福者となることは、あなたの娘たちは当然のことながら、多くの人が、あなたの宣教的愛に感動し、模倣するように、引きつけることではありませんか。家庭生活を営む人々、青少年、社会の隅々で働くすべての人に、どんな小さな善でも宣教の意向を持って行うことができる、一瞬の短い神への祈りでさえ、苦しむ人のために捧げることが出来ることを知るようになるのではありませんか。」が御聖体の宣教クララ会全員の思うこと、「さあ、列福の祭壇にお上がりください。人々の希望となって下さい。」

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なお、日本においては、今年1021日、世界宣教の日に、列福記念のミサが岡田武夫司教司式のもと、東京カテドラルで捧げられる。



「家庭の友 20124月号」 (御聖体の宣教クララ修道会Sr.渡邊民栄、サンパウロ)より


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