2017年3月17日金曜日

“先生”



“先生” 
シスターL
卒業" 〝奥深い里山の冬季分校に、たった一人の先生とたった一人の生徒がいた。じいちゃんのようにやさしく、先生のように厳しく、友達のように楽しく過ごした6度目の春、旅立ちの時、しみ渡る雪原に残した二人の足跡のように想い出と絆をたくさん残して"(3月のカレンダーより)
  今年も311がやってきました。2011311日の夜にテレビで見たことを今も鮮明に覚えています。ある小学校の児童は校舎の屋根裏に集められました。そこで校長先生がお話ししました。“今晩はここで寝ます。ここは寒いです。食べるものはありません。しかし朝が来ます”朝が来ますと言った時、心が泣いているようでした。私も打ち震える心で聞きました。東北の出身なので寒さが身に沁みました。

 最近、別の校長先生の話を聞きました。二つの小学校が津波で使えなくなりました。被害を受けなかった小学校に行って勉強することになりました。三つの小学校が一つに集まりました。校長先生が三人います。それぞれ担任の先生もいます。合同でクラスをしたり、また学校ごとに段ボールで仕切ってクラスをしたり色々試行錯誤をしながらだんだんと統合にむかっていきました。学校の名前も公募して“北上小学校”となりました。県産の木材を使用しています。この話を聞きながら先生たちの子供を思う心がひしひしと伝わってきました。地域の人々が子供の元気を感じながら生きるように。又、北上の雄大な自然に畏敬の念を持ち、恵みに感謝しながら生きるように。先生たちは学校作りに心を砕いております。

 あの時は大人たちの庇護のもとにいた子供たちも今は成長し、ものをいう人、行動する人に成長しました。福島の風評被害の農家に寄り添った女の子は言いました。“大学を卒業した後の夢は、日本の食料自給率を上げること。そのために福島が先駆ける。そうしたら東北が変わり、国も変わっていくと思うんです”

 “主よ、どのような人があなたの幕屋に宿り、聖なる山に住むことが出来るのでしょうか”(詩編151 )



2017年3月2日木曜日

春一番



春一番

シスターL 



 

春一番が吹きました。 今日は春2番でしょうか。 漢方薬じゃあるまいし何番まであるのでしょうか。勢いよく風が吹いております。姉妹が秋に植えたチュウリップも勢い良く育っております。何色の花が咲くのでしょうか。スーパーには 蕗の薹やこごみ、そら豆などが並び始めました。春を待つ心はやはりうきうきとしてきます。



また、別れの季節でもあります。一緒に食事をし、一緒にテレビを見て笑った寮生とも別れなければなりません。”シスターいただきます“ ”シスターご馳走様でした“ という言葉にどんなに慰められたかわかりません。テレビで麦とろ飯の番組をやっていました。1年生でしたので“とろろ食べられる?麦ごはんも食べられる?”と聞きましたら“食べられる。大好き!!”と元気な返事が返ってきました。先日張り切って作りました。 みんな食べてくれました。麦ごはんも完食でした。高校を卒業したばかりの子は食べるものが給食の延長のようです。これからは大人の食べ物をいろいろ食べてください。そして、見聞を広め世界へ羽ばたいて下さい。食べることへの興味は知的好奇心の現れですから。



桜の花が咲くころ新しい寮生が入ってきます。新しいメンバーを迎えてまた日々の営みが始まります。“おはようございます” “こんにちは” “今晩は” “おやすみなさい” ここからどんな人生のドラマが展開するのでしょうか。



神様の導きが豊かでありますように。マリア様のご保護がいつもありますように。