2015年5月22日金曜日

5月はマリア様の月



5月はマリア様の月   

シスターL


 かつて佐賀県で教会を手伝っていた頃幼稚園の子供たちとマリア祭を致しました。5月のさわやかな青空の下バラの花びらをまいてマリア様をたたえました。神父様が『今からのち、いつの世の人もわたしを幸いなものというでしょう』というマリア様の言葉を引用して、予言のとうり2千年たった今もこうしてマリア様は称えられていますよ。と子供たちに話したのを印象深く覚えています。


 マリア様はユダヤ人の一少女でした。イエス様を宿した時から信仰に新しい光を受けました。彼女はこの信仰を、あらゆる母親が持つ、日々の素朴な、数えきれない仕事と心配事のうちに生きました。即ち、食事と衣服の世話、家の掃除などです。このような聖母の普通の生活こそが、彼女と神、又彼女とイエス様との間の特別な関係と深い対話が展開される場だったのです。


 修道院でもこのマリア様をたたえて今月の最後の日にお花を捧げてお祈りをしご戴冠と言って冠を捧げます。冠を捧げる人はくじ引きで選びます。私たちも2千年たった今もマリア様を褒め称えています。

 

 

2015年4月20日月曜日

若い方々と生活して






若い方々と生活して

シスターL

 私は、大学生と一緒に生活しています。これは私たちの修道会の活動のひとつです。共同生活を通しての宣教活動の場です。宗教のクラスをしたり、夜の9時半から簡単なお祈りをしたり、宗教行事への参加を促したりしています。ここから10人以上修道会に入りました。又、食事を作ったり、掃除をしたりして快適な大学生活を送れるようにと務めております。学生たちはそのことをよく理解して感謝してくれています。今はここも別れの季節で卒業したり、いろいろな事情で引っ越していく人もいます。

 

 玄関で最後のお見送りする時はいつもさびしくなります。今日から『ただいま]』とここに帰ってきません。縁あってこの家でともに過ごしました。1年、2年、3年、4年。私の作った食事もおいしいと言って食べてくれました。これからの人生に神様の守りがいつもありますようにと祈らずにはいられません。

  卒業して退寮した姉妹が私たちに手紙を残してくれました。許可を得ましたのでお読みください。


dearest エリザベト会のシスター方

 4年間、毎日ありがとうございました。4年前にこの寮に見学に来させていただいてから今日までこの寮は私にとって安らぎの場でした。帰宅すると『お帰りなさい~』と言って迎え入れてくださったり、温かいお料理で心身ともに満たして下さったり、個人的な悩み事に真剣に耳を傾けてくださったり・・・・たくさんのことを欠かさずして下さいました。私に東京の「家族」を与えてくださった神様と東京生活を根っこからささえてくださったシスター方本当に有難うございました。

 

生意気な言動も多かったと思いますが、いつも変わらず真剣に向き合って下さり、今は『叱られるうちが花』という言葉の意味がわかるような気がします。どれだけ生意気でもシスターの皆さんは優しさを持って教えてくださったからこそシスターを心から信頼できたのだと感じます。これからもそんな人間関係を築けるかしら…・将来に関して不安がいっぱいです。

 

しかし、神様がいて下さるし、シスターや寮生が私の未来をお祈りして下さったのだから前向きに毎日を過ごしていけそうです。今後忙しくなるかと思いますが心は失うことなく頑張りたいと思います。これまで本当に有難うございました。シスターのご健康をお祈りしています。またお会いした時が今から楽しみです。

2015年3月8日日曜日

「6人の姉妹に未来を託す」 




6人の姉妹に未来を託す」           
   シスターL

 派遣された6人の姉妹の3人が2月11日に初誓願を立てました。森司教様の司式で粛々と式は進められました。愛である神は交わりを求めている、3人の姉妹はそれに答えたという感動的なお話をなさいました。修道会は立派な創立者を持ち、立派な会憲を持ち、立派な建物をもっても、創立者の精神を生きる人がいなければそれは伝わりません。




 私たちの会はメキシコで創立され、今年で64年になります。創立者マドレ テレサアリアスは一昨年列福されました。亡くなって今年で34年になります。私も創立者と話をするという栄誉に浴した者のひとりです。今の時代貴重なことです。だんだんその重みが分かってきました。そしてこれからも創立者の遺志を引き継ぐ姉妹が必要です。




 派遣された6人の姉妹がこれで全員誓願を立てたことになります。皆さん日本が好きで、日本の文化に興味を持ち学ぼうとしています。私たちの未来です。というのも近いうちに私たちの事業が彼女たちに渡されるからです。私たちの生きてきた体験や知識を得て豊かになると同時に創立者の精神を生きる新しい方法を発展させたりするでしょう。どうぞ、私たちの中で爽やかさと共に寛容をもって現在を生きて下さい。





 私もシメオンのように言いましょう。「主よ、今こそあなたは、お言葉どうりこの僕を安らせかに去らせて下さいます。私はこの目であなたの救いを見たからです。」

2015年2月18日水曜日

「聖家族のように」



「聖家族のように」


 先日、クリスマスをお祝いしたばかりのような気がしますが、もう2月も半ばとなってしまいました。教会はクリスマスの後の最初の日曜日に聖家族の祝日を祝います。外の掲示板を考えるのも私の仕事なのですが、今は聖家族の絵が飾ってあります。

 以前信者になる前このような絵を目にした時、「なんと幼稚な」と思ったものです。マリア様は毛糸をまいて、1歳ぐらいのイエズス様が犬と遊んでいるのをヨゼフ様が後ろで支えています。それをマリア様が優しく見守っています。マリア様が家事に使う籠やヨゼフ様の大工道具などが緻密に書かれています。

 これを飾るときやはり逡巡しました。道行く人が見た時「修道院はなんと幼稚な」と思ったりしないかしらと考えました。咋今家族の形が多様化しています。それはいろいろな事情の下に出来上がりました。人は事の複雑さに耐え対応を模索しています。

 ただこの絵を見ていると心に安らぎが広がります。幼稚ななどのレベルを超えた人の心に触れる優しさがあります。彼らがナザレトの町で送っていた生活の単純さにも引き寄せられます。ヨゼフ様は労働をとうして家族を支えました。イエズス様もやがてヨゼフ様の大工の仕事を引き継ぎました。マリア様はこまごまとした手仕事で家族に潤いを与えました。

 私達も日々の仕事を忠実に果たして、日々の行いをとうして信仰を生き、生活の中で神様の喜びとなるように召されています。

 

2015年1月20日火曜日

「ホットひと息」    「イエス様にいやされて」 



「ホットひと息」    「イエス様にいやされて」   

シスターL

    昨年の暮れ27日から新年の5日まで私共の軽井沢修道院で年の黙想を致しました。かつて私が在籍しておりました支部修道院です。修道者は教会法によって毎年ある期間黙想します。

 回り一面雪に囲まれた軽井沢修道院に着きましたら、クリスマス飾りがロビー、食堂、階段、応接間などあちこちに飾られて、私たちを楽しく迎えてくれました。お御堂の馬小屋は圧巻でした。中はライトアップされて旅に必要な風呂敷包みがあったり、ミニチュアの馬小屋の道具があったりしていつまで見ていても飽きません。マリア様、ヨゼフ様、幼きイエス様、羊飼い、3人の博士、天使のご像も表情豊かで何度見ても飽きません。私の乏しい見聞の中からいえば世界で一番美しい馬小屋です。どうぞ笑ってこらえて下さい。

 

このように修道院の雰囲気はルカ福音書の世界でした。しかし神父様が選んだテキストはマルコ福音書でした。第2日目のテーマは奇跡でした。重い皮膚病を患っていた人、中風の人、出血症の人、ベトサイダの盲人が癒された奇跡を黙想いたしました。そしてこんな風に聖書に記録されなかったけれども癒された大勢の人がいるはずと思っている内にマルコ福音書132節と33節に導かれました。



『夕方になって日が沈むと人々は病人を皆イエスの下に連れてきた。町中の人が戸口に集まった。イエスはいろいろな病気にかかっている大勢の人たちを癒した』そうだ私もイエス様の戸口に行ったんだ。!!この足の痛みをイエズス様が治してくれたんだ。!!深い感謝がこみあげてきました。粉雪が舞い心に染み入る午後でした。その時イエズス様が雪の中を白い衣を着て、サンダルを履いて通って行かれました。