2016年5月31日火曜日

養成院と共に



養成院と共に

シスターL 

 養成院の姉妹が清瀬の老人ホームにいる姉妹を見舞いました。ローマの総本部に長くいた姉妹です車の中でアヴェ・マリアの祈りをしましたゴメンナサイと言って笑い出しました。“秋田のシスタたちとおんなじ言いました。前日、秋田のマリア様のDVDを見ました。

 わたしは道案内も兼ねていたのですがなまじ地図を持っていたものですから信号の名前ばかりを気にして慌てたりしました。彼女はちゃんと道路標識を見ていました。国土交通省に感謝!!やがて着きました。メキシコ人の若い姉妹を見たとたん姉妹はみろみろ元気になりましたせっかく来ただから3人で何にか食べましょうと言いました。私は売店に行ってアイスクリームを買ってきました。食べるかしら思いましたら3分の2食べました。こんなに食べたいというのを見るのは初めてでした。私たちも修道院でこのように元気をもらっています。若さがもたらす神秘ですね。

 新総長の訪問も近づきゴールデンウェークのある一日みんなで大掃除をしました。養成院の姉妹達の働きは、プロフェッショナルのように見事です。台所の換気扇は2人で内側と外側からします。ガス台の上もピカピカです。廊下の高いところも脚立に上って難なくしてしまいます。途中で休憩しておやつをしながらみんなで雑談しました。お祝いの為の来客用の食器が話題になりまし食器戸棚三つに入っています。今は人をお呼びするのも紙皿です。ナイフやフォークもいらず割りばしで済みます。飲み物もペットボトルをそのまま出せます。紙コップで済みます。結局この問題は先送りになりました。お御堂の花を生ける水盤も話題になりました。剣山を使っていける盛り花はもうしていません。このお御堂は壺に自由に生ける投げ入れが似合います。この花器もいつか処分です。あることについては養成院に丸投げになりました。

 使わないものが場所を占拠しているなんてもったいないと思いながらお御堂に行きました。座っているうち目の奥に涙がにじんでくるのがわかりました。

 養成院の姉妹と一緒に歩む新しい旅が始まりました。私たちは若い姉妹たちから元気をもらい、今を生きる知識と知恵を学びましょう。どうしても私たちは過去を引きずってしまいます。けれども私たちには経験を提供することが出来ます。又、鬼籍に入られた姉妹たちの思いも胸に旅をしましょう。私たちは枯れた谷を通ってもそこに泉を見つけ、秋の雨の祝福を受けるでしょう。 

幸せな人、あなたの家を住まいとし、絶えずあなたをたたえる人。幸せな人、あなたによって奮い立ち、巡礼を志す人(詩編84)       

2016年5月2日月曜日

いかに幸いなことでしょう あなたの家に住むことができるならまして、あなたを賛美することができるなら (詩編84・5)

シスター L

 メキシコから6人の姉妹が派遣されたことはこのブログでお話ししましたが、もう2年半が過ぎました。修道院の3階の養成院に住んで、祈り、勉強、実習に励んでいます。毎年グァダルペ祭があり人をお呼びするのですが、そんなときなど日本式に両手を前に合わせて応対しているのを見て“まあ、なんて初々しい”と思いました。日本の文化は所作の文化でもありますね。
 軽井沢修道院にいるころクリスマスの馬小屋の飾りを見に来た親子がいました。姉妹が“羊は何匹いる?”と3歳ぐらいの男の子に聞きました。そしたら,“UNO,DOS,TRES.(ウノ、ドス、トレス)・・・”とスペイン語で数えました。お母さんはスペインの私たちの寮にいたことがあります。お風呂で教えたそうです。子供をつれて私とお勉強していたお母さんがいました。別の時、馬小屋の前で私も同じ質問をしました。その子は女の子で“UN,DUE,TROIS,(アン、ドウ、トロワ)・・・”バレリーナのようにフランス語で数えました。お母さんはジャイカ(JICA)に勤めていました。寮生を見ていても英語なら何とかなるという感じです。

スーパーに行けば産地が世界に広がっています。先日オマーンのオクラを買ってきました。この国はどこにあるのでしょうか。パートのおばさんが中東と教えてくれました。熱い国のオクラなんてだめじゃないと言いました。アメリカにいた姉妹があれはもともとアフリカのものといいました。この話、合っているでしょうか。

好むと好まざるとにかかわらず、世間は国際的になっております。私たちのローマの総本部の評議員にもアフリカのシェラレオネ人、インドネシア人が入っております。お互いの文化、多様性を寛容に受け入れて、私たちは国を超え民族を超え言語を超えて一つになろうとしています。

“いかに幸いなことでしょう あなたの家に住むことができるならまして、
あなたを賛美することができるなら”





2016年4月5日火曜日

ようこそ、エリザベト会へ



ようこそ、エリザベト会へ 
シスターL
 “春の兆しは空に現れ、大地はそれに答える” 雪解け水が流れ、野花が咲き、蝶が舞い、桜が咲きました。春の訪れです。日本列島に桜前線が走っています。人はどうして桜が咲いたぐらいで笑顔になるのでしょうか。321日午前11時、人々がカメラを持って待ち構える中、気象庁の職員が靖国神社の標本木の桜が6個咲いているのを確認し桜の開花宣言をしました。その時の素敵な笑顔が今も私の胸に焼き付いております。仕事を超えたものを感じました。ちなみに修道院の庭の桜の開花宣言は私がしました。誰からも頼まれていないけれど。326日午前10時、6個咲いていました。
 
私たちの町は桜新町と言います。その名のように沿道にはいろいろな桜があります。緑色の桜を始めてみました?(私は葉っぱを見たのでしょうか)そして花見の穴場があります。呑川(のみがわ)沿いに咲いている桜並木です。この川の水源は桜新町で湧水があります。呑めるほど清らかなのでこの名がついたそうです。桜を愛でながら歩いていきますと日本体育大学に出ます。入学式、卒業式ともなると五郎丸選手のようなイケメンが町にあふれます。 

何年か前ここの学生が寮にいました。とても元気で寮長にお小言を食うと大きな声で ”了解!!“ といいます。夕食の前に ”シスター、ちょっと砧公園まで走ってくる“ と出ていきます。行きはよいよいですが帰りは緩い坂道がしばらく続のできついでしょうになどと思っていますと玄関で ”ただいま!!“ と大きな声がします。近くには馬事公苑もあります。災害時の私たちの避難場所です。両方とも桜がきれいです。

満開の桜の中を7名の新入生が入ってきました。”ようこそ、エリザベト会へ、ネームプレートを作り、シューズクロークに名前を付け、部屋に、洗面所に、洗濯場に、食堂に名前をつけてお待ちしていました。心躍る楽しい作業でした。私たち3人がお世話をします。どうぞよろしく。腕によりをかけてお食事を作りますのでたくさん食べてくださいね。町でシスターにあったら挨拶してくださいね。あなた達のことみんなで応援していますよ“

2016年3月11日金曜日

“見よ、兄弟がともに座っている。なんという恵み、なんという喜び"




シスターL

 寮の夕食は6時半から始まります。私を入れて何人か食事をしていました。テレビで動物の番組をしていました。新入りのサルが集団に溶け込む様子で自分の位置も決まりお互いに毛繕いを要求し、ぱたっと一匹はうつ伏せになり一匹はあお向けになりその様子がとても面白くみんなで大笑いをしました。9時半になって談話室に行きお祈りを始めました。その時そこにいた寮生の一人がみんなで一緒に笑ったとき、とても幸せを感じたと言いました。食事の時、修道院ではいつも一緒に笑っております。時に爆笑します。私は能天気でこれを幸せと気づきませんでした。まして恵みだったとは。


 すでに退寮した寮生ですが、寮に帰ってくるとホッとするといいました。特にどうということはない、隣で歯を磨いているとか、そういうことといいました。まさにともに座っていたのですね。アロンの頭に注がれた香油がそのひげを濡らし衣の襟に滴るように、シオンの丘を潤すヘルモンの露のように神は祝福で満たしてくれました。 大学が4年なのは短すぎるといって退寮した子もいました。


 今年は5人が退寮します。新しい生活に幸多からんことを祈るばかりです。いつか満開の桜の下で、ここで過ごした日々を振り返り“懐かしい”といってくれたら私の最上の喜び。

“あなたの青春に神がいましたよ”

2016年2月14日日曜日

"Buen Día" ・・ブエン ディア・・良い日でありますように



  "Buen Día" ・・ブエン ディア・・良い日でありますように


シスターL  

 平成28年という呼び方にも慣れてきました。今日、この頃いかがお過ごしでしょうか。2月のカレンダーをめくりますと大好きな人形が出てきます。私たちの軽井沢修道院の近くの飯山市にこの人形作家がいます。実は、このカレンダーを見て、メキシコ人の地区長が、“あなたのお母さんはこんなかたでしょう”と言ったのです。もちろんあったこともありません。母は去年95才でなくなりました。100までも生きてくれるかと思っていましたが座敷で転倒し骨折しました。手術をしたのですが明日退院というときに亡くなりました。それを思うと残念です。母の不在にまだ慣れなくて地震があったとか、大雨、大雪などのニュースを見ると電話をしなくちゃと思ってしまいます。こんなかわいいおばあちゃんを想像してくれたなんて光栄です。



 修道院の昼食の時に話題になったのですが、メキシコに一時派遣された姉妹がいます。大変小柄で総長が世界の会員の内で一番小さいと言いました。そして良い香水は小さな瓶に入っていると言ったそうです。私と入会が一緒の姉妹で“あなたに何か世界一のものがある?”と40年も前に聞かれたことを思い出しました。メキシコで.幼稚園を手伝っていた時“指が細い、細い”と園児たちが言いました。そしたら一人の子が “Obra de Dios!!”( 神様の御業 ) と言いました。涙が出そうになったそうです。                       

 アメリカにいた姉妹の話も幼稚園でのことでブランコをしている時、ブランコが高く上がって行ったとき4歳の女の子が ”I can see Virgencita de Guadalupe!!”(グァダルペのマリア様 が見える!!) と言いました。この姉妹も、この言葉に感動しました。私たちも子供たちから豊かな信仰を学びましょう。     

 私も感動した言葉があります。“Buen Dia”ブエン ディア( 良い日でありますように )とメキシコの若い姉妹が朝、挨拶してくれます。最初聞いたとき “これは祈り、私のために天の御父に今日の無事と幸せを祈ってくれている”と思いウキウキしました。

 明けの明星があたりを照らし新しい朝を迎えたあなたに私も言いましょう。       

〝Buen día“