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2017年11月27日月曜日

陸 奥  


陸 奥  (みちのく)

シスターL

 “陸奥”この言葉に特別な思いがあって何のあてもなく題名にしてしまいました。今の東北の福島県、宮城県、岩手県、青森県の4県の呼称です。2011311日、ここを津波が襲いました。昔から人々は津波と一緒に生きてきました。女川の女の子は言いました。「おばあちゃん心配しないで、もう一度津波がきて女川を元に戻すから」津波が襲ったその日、ある郵便局の局員は各避難所を回り、郵便を配達しました。自分の家が、自分の家族が大変な時に県民の、市民の、町民のお世話に奔走した自治体職員の方々がいました。陸奥で私はカナダ人の宣教師に出会いイエズ様を知りました。その宣教師も鬼籍に入られました。今でも陸奥の地で眠っているような気がしてなりません。陸奥を出て東京に行き、神奈川県、群馬県、佐賀県、大分県、長野県に住みました。そして、イスラエルに行きテルアビブ空港に着いた時、イスラエルの大地を歩いた時、陸奥はイスラエルに通じていたと実感しました。

 11月、七五三のお祝いがありました。昔は乳幼児の死亡率が高かったので三つになったこと、五つになったこと、七つになったことを特別な思いでお祝いしたのでしょうね。これからの健やかな成長を私も祈りました。今、人生百年の時代です。私の周りは七十代、八十代 九十代の話題でいっぱいです。よくぞここまで生かされたことを寿ぎたいと思います。私たちの愛する総長は八十代の姉妹に次のように語っています。「私たちも姉妹方に言います。ありがとう。道を開いて下さって感謝致します。たぶん修道会の一番難しい時期に居て下さってありがとうございます。何も持たずに始めて下さった。不確かさに向かって、たぶん物質的な手段なしで宣教をはじめ、多くの危険を通ってくださってありがとうございます。あなた方は宝です。そしてあなた方の為に祈っています」

私も、そろそろ“終活”をしなければと片づけをはじめました。院長様の手を少しでも煩わさないようにです。まず、クリスマスカードを出すのをやめようかと思いました。今まで出していた方々もだいぶなくなられたからです。それも思いきれずにいたとき、“オリンピックまであと千日”と耳にしました。隣の馬事公苑では馬術の競技が行われます。垣根越しに見られるかもしれない、きっとこの辺も賑やかにオリンピックの雰囲気に包まれるかもしれないと想像を膨らませました。そのうちに天皇陛下の退位と皇太子さまの即位が報道されました。それは20019年です。オリンピックは2020年です。というわけで終活は2020年後にしました

総長は先の話に続けて言っています。「だからあきらめないでください。体の不調にとらわれないでください。限界にがっかりしたり、まして憂鬱を覚えないでください。あなたの心臓が鼓動している間は,霊魂の救いのために果たさなければならない宣教の使命があります。一つのアベマリア、一つの主の祈り、一つの呼吸、全ては霊魂の救いの為です

 永遠の国に向かう時が私のお祝いです。その時、私の為に祝ってください。陸奥の夜も更けてきました。どうぞ、暖かくしてお休みください。

2014年12月3日水曜日

「ホットひと息」  「神様のまなざしの中で」



「ホットひと息」  「神様のまなざしの中で」  

シスターL     



   11月は典礼歴では死者の月で、死についていろいろと思い巡らす機会がありました。今まで支部修道院におりましたが、3年前に本部修道院に異動したおかげで会員の病気や死に直面致しました。何度となく病院に足を運びもう何もできなくなって横たわっている姉妹を見舞いました。元気いっぱいだったころの姉妹を思いすべては過ぎ去る感を強くいたしました。

 人から良く思われようと悪く思われようと好かれようと嫌われようと関係なく今は病気です。人間のレベルで重要な仕事をしようと院内の目立たない仕事をしようと今は同じ病気です。そしてイエズス様の声が聞こえました。「私の父に祝福された人、天地創造の時からあなたのために用意されている国を受け継ぎなさい。あなたは私が飢えていた時に食べさせ、のどが渇いていた時に飲ませ、旅をしていた時に宿を貸し、裸の時に着せ、病気の時に見舞い、牢にいた時に訪ねてくれた。」

 人間は最終的には他人のことなどかまいません。忘れ去っていきます。そのようにして人生で多くの人と出会い別れてきたのです。しかし神は記憶しています。これはあまりに神秘で実感がわきません。しかし何と慰めに満ちた言葉でしょう。私のすべてを知っている方がいるということは何と心強い事でしょう。許されたことの数々、許したことの数々許しを願わなければならないことの数々。神は全てご存知です。まさにこの世から永遠が始まっています。

 やがて私も聞くでしょう。「主よ、いつ私は飢えておられるのを見て食べ物を差し上げ、のどが渇いておられるのを見て飲み物を差し上げたでしょうか。いつ、旅をしておられるのを見てお宿を貸し、裸でおられるのを見てお着せしたでしょうか。いつ、病気をなさったり、牢におられたりするのを見て,お訪ねしたでしょうか。」そして私も知るでしょう。あの日あの時、神の眼差しが私の上にあったことを。

2014年11月16日日曜日

「ホットひと息」 「死者の月」



「ホットひと息」 「死者の月」


11月は「死者の月」ですね。皆さんの身近な方にも亡くなられた方がいらっしゃいますか?

今は高齢や病気だけではなく、事故や災害に巻き込ませて突然命を失う方も多くなりました。3.11の時、ある少女が教皇様に「なぜ?」と質問して、「私にもわかりませんが、お祈りすることを約束します。」と答えられました。

もし私たちの命がこの世だけで終わるのであれば、時として「なぜ?」と問いたくなりますが、それが神様のご計画であり、永遠の国への招きだとしたら、私たちはその現実を空の手で受け取るだけです。

「体の復活」と「永遠の命」を信じている私たちにとって、この世の命の終わりは、来世の命の始まりだとも言えます。とは言うものの、私のような罪人はすぐに神様の国に入ることが出来るのでしょうか・・? 多くの人々の祈りによって霊魂が清められ、私は始めて神様の顔を仰ぎ見られるのではないかと希望しています。

111日は、諸聖人の祭日でした。聖人たちの力強い祈りに支えられ、私もこの地上で、亡くなられたすべての方々のためにお祈りを捧げたいと思います。(^^