陸 奥 (みちのく)
シスターL
“陸奥”この言葉に特別な思いがあって何のあてもなく題名にしてしまいました。今の東北の福島県、宮城県、岩手県、青森県の4県の呼称です。2011年3月11日、ここを津波が襲いました。昔から人々は津波と一緒に生きてきました。女川の女の子は言いました。「おばあちゃん心配しないで、もう一度津波がきて女川を元に戻すから」津波が襲ったその日、ある郵便局の局員は各避難所を回り、郵便を配達しました。自分の家が、自分の家族が大変な時に県民の、市民の、町民のお世話に奔走した自治体職員の方々がいました。陸奥で私はカナダ人の宣教師に出会いイエズ様を知りました。その宣教師も鬼籍に入られました。今でも陸奥の地で眠っているような気がしてなりません。陸奥を出て東京に行き、神奈川県、群馬県、佐賀県、大分県、長野県に住みました。そして、イスラエルに行きテルアビブ空港に着いた時、イスラエルの大地を歩いた時、陸奥はイスラエルに通じていたと実感しました。
11月、七五三のお祝いがありました。昔は乳幼児の死亡率が高かったので三つになったこと、五つになったこと、七つになったことを特別な思いでお祝いしたのでしょうね。これからの健やかな成長を私も祈りました。今、人生百年の時代です。私の周りは七十代、八十代 九十代の話題でいっぱいです。よくぞここまで生かされたことを寿ぎたいと思います。私たちの愛する総長は八十代の姉妹に次のように語っています。「私たちも姉妹方に言います。ありがとう。道を開いて下さって感謝致します。たぶん修道会の一番難しい時期に居て下さってありがとうございます。何も持たずに始めて下さった。不確かさに向かって、たぶん物質的な手段なしで宣教をはじめ、多くの危険を通ってくださってありがとうございます。あなた方は宝です。そしてあなた方の為に祈っています」
私も、そろそろ“終活”をしなければと片づけをはじめました。院長様の手を少しでも煩わさないようにです。まず、クリスマスカードを出すのをやめようかと思いました。今まで出していた方々もだいぶなくなられたからです。それも思いきれずにいたとき、“オリンピックまであと千日”と耳にしました。隣の馬事公苑では馬術の競技が行われます。垣根越しに見られるかもしれない、きっとこの辺も賑やかにオリンピックの雰囲気に包まれるかもしれないと想像を膨らませました。そのうちに天皇陛下の退位と皇太子さまの即位が報道されました。それは20019年です。オリンピックは2020年です。というわけで終活は2020年後にしました
総長は先の話に続けて言っています。「だからあきらめないでください。体の不調にとらわれないでください。限界にがっかりしたり、まして憂鬱を覚えないでください。あなたの心臓が鼓動している間は,霊魂の救いのために果たさなければならない宣教の使命があります。一つのアベマリア、一つの主の祈り、一つの呼吸、全ては霊魂の救いの為です
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