聖エリザベト
シスターL
私達のレジデンシア、寮は“エリザベト会”と言います。60年前のことで、どうして聖エリザベトの名を付けたのかはっきりわかりません。1207年、エリザベトはハンガリー王の王女に生まれ東ドイツの領主のもとに嫁ぎました。夫が亡くなり苦難の道を歩みましたが、病院を建て、フランシスコ第3会員となって祈りと献身的な病人の世話に専念しました。死後彼女に対する崇敬は年とともに盛んになり、フランシスコ第3会員をはじめ、多くの慈善事業の保護者として仰がれています。11月17日は聖エリザベトの記念日にあたりますので、毎年、修道院でミサがささげられ寮生と共にお祝いの食事をします。
先日、来日した総長は、私たちの多くの関係者と交わり良い印象を残しました。私たちにも示唆に富んだ話をしてくださいました。その一つに修道会の創立の頃、ある修練女にあてた手紙を公表してくださいました。その手紙は最近、総長の手に渡ったようです。創立者は草創期の姉妹たちをどんな思いで教育したのでしょうと思いながら聞きました。私が心に響いたのは最後の部分です。”愛を燃え立たせるように聖霊に頼みましょう。そしてあなたが歩み始めた道を続けなさい。苦しみながら黙ること。愛しながら祈ること。これは修道者の偉大なる知識です”
私たちの創立者ご聖体のマリア・イネス・テレサは1904年メキシコで生まれました。16年間,観想クララ会で過ごしました。祈りと犠牲によって多くの霊魂を救うために聖性を願っておりました。ある日、これに使徒職を加えるべきであると悟ったのです。これが観想修道院を去って宣教クララ修道会を創立することになった理由です。観想生活を実践しながら使徒的な務めを果たし、まだキリストを知らない人々のところに行き、その家庭に神を知らせ、神を愛させ、そしてグァダルペの聖母の信心を広めることを望みました。宣教女はまず、祈らなければならない。その祈りから神の愛に満たされなければならない。そこで得た愛を、周りの人に伝えるように。たとえ何千キロも離れている人々の為にも、祈り、仕事、それが台所、庭、繕い、給仕、掃除であっても、また、小さな苦しみ、不都合をささげるという宣教ができることを教えてくれたのです。
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