「ホットひと息」江戸キリシタン巡礼に行きました。 シスターT
6月15日(日)参加者3人+シスター2人の“小さな巡礼団”は、ロザリオと帽子、飲み物と“殉教者に倣いたい心”を持って、集合場所の桜新町駅を後にした。
最初の巡礼地は、浅草教会。始めに「浅草・鳥越きりしたん殉教記念碑」を見学した。江戸時代の初期、1613年8月、この近くにあった鳥越川のほとりで30名近く斬首されたという。10時のミサの最後には、「鳥越殉教者賛歌」を参列者みんなで練習していたのが印象的だった。ミサの後、教会前のルルドのマリア様の前で、原主水への残酷な責苦を黙想しロザリオを2連捧げ、教会を後にした。
次の巡礼地は小高い丘にある「元和キリシタン遺跡」。1623年12月4日原主水、イエズス会のシロラモ・デ・アンジュリス神父、フランシスコ会のフランシスコ・ガルベル神父を含む50人が火あぶりとなった、札の辻刑場の跡がここである。ここでは、ペトロ岐部が、波乱万丈の末司祭となり、迫害と殉教の祖国の長崎に帰り着くまでを黙想し、ロザリオ2連唱えた。
巡礼最後の地は、品川、高輪教会。私たちが到着すると、案内して下さるボランティアが明るい笑顔で迎えてくださった。まずは、聖堂で原主水、ペトロ岐部を黙想しながら、ロサリオの最後の一連を唱え、前もって書いてもらった個々人の祈願を祭壇の小箱に捧げた。その後、「江戸の殉教顕彰碑」などを案内していただいた。この碑は1956年殉教地である札の辻近くの智福寺境内に建立され、その後高輪教会に移設されたという。また、この教会は、殉教地に近いことから、殉教者の元后聖マリアに捧げられた教会でもある。教会地下では、油彩「江戸の大殉教」を見せて頂き、説明を受けた。
今回の巡礼では、今から400年程前、これらの地であった残酷なキリシタン弾圧にも屈せず、信仰を守り通して、殉教によって証し人となられた人たちのことを深く心に刻みつけることができた。
さて、“殉教者に倣いたい心”を持って出発した私たちは、この巡礼を通して、殉教者の何に倣い、証し人になる決心をしたらよいのでしょうか? 現代において、彼らのように“死”を持って殉教する機会はないでしょう。でも、日常生活のなかで、“自分自身の傲慢さに死ぬ” 殉教の機会はあり余る程あります。これが結構難しい殉教で、勿論、信仰の心がなければできないことです。さあ、こんな殉教のしかたで、信仰の証し人になれるよう、今日から始めてみてはどうでしょうか。主とマリア様のお助けを願いながら。
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