2020年10月13日火曜日

ドロちゃんのはなし②


天国は?

 

 末期癌のドロちゃんは、病気を受け入れていながらも、最後まで生きることを諦めませんでした。私たちの創立者、福者マドレ・マリア・イネスに取り次ぎを願い、病気の回復を望んでいました。余命数ヶ月と言われている彼女にとって、それは奇跡を意味します。そして、神様は、彼女が望んでいたのとは違った形で、奇跡を起こして下さいました。前回も書きましたが、ドロちゃんは、できる限り修道院で過ごしたいと言う望みを持っていました。そこで、訪問看護をお願いしたのですが、あるとき、看護師さんは、感動した面持ちでおっしゃいました。「こんなに穏やかな末期癌の患者さんを見たことがありません。奇跡ですね。」信仰を持たない看護師さんの口から、「奇跡」と言う言葉を聞いたとき、ドロちゃんの願いが、確かにかなえられたと感じました。

 それからしばらくして、ドロちゃんの命は消えそうになりました。ある友人がドロちゃんに頼みました。「天国に行ったら、本当に天国があるっていう印を送ってね。」ドロちゃんは12月6日の夜、亡くなりました。その友人は、7日の朝ミサに出席していました。それはドロちゃんのために献げられた、最初のミサでした。そのミサが行われている時、澄んだ鐘の音が聞こえてきたのです。どこかで聞いたことのある音です。そう、それは自由に動けなくなったドロちゃんが、姉妹を呼ぶ時の鐘の音でした。ドロちゃんに印を頼んだ友人だけでなく、そのミサに参加していた姉妹たちも、みんなこの鐘の音を聞きました。

心の中で叫びました。「ドロちゃんだ!」

 

  ドロちゃんとは、シスタードロレス藤原の愛称

  ドロちゃんのはなし①も読んで下さい。https://hohoemiwo.blogspot.com/2020/09/blog-post_14.html

 創立者、福者マドレ・マリア・イネスの取り次ぎを願う祈り

           あなたの教会を導き支える聖なる父よ、
        あなたは、イネシアンファミリーの創立者、
        忠実なはしためである御聖体のマドレマリアイネステレサに
        ほまれをお与えになります。
        彼女は、キリストのみ国を広めるための宣教の熱意にあふれ、
        観想と活動の中で喜びと単純さを貫きました。
        私たちがその宣教的愛徳を模範とすることが出来ますように。
        また、彼女の取次ぎによって、今日、あなたに信頼をこめて
        お願いする恵みを私たちにお与えください。アーメン。

教会認可

主の祈り、アヴェ・マリアの祈り、栄唱

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